2025年、沖縄県那覇市の空き家で発見された「1億円超の現金」が、地元のみならず全国で大きな波紋を呼んでいます。
「肝試し」で空き家に入った少年たちが、偶然発見した旧札の大金を盗み出し、バイクや貴金属の購入、さらには指定薬物「ゾンビたばこ」への使用が発覚。
この事件は、ただの窃盗ではなく、沖縄の若年層に広がる薬物汚染と社会問題を浮き彫りにしました。
当記事では、事件の詳細や背景などについて深掘りします。
「沖縄の空き家に1億円」事件の経緯とは?
2024年5月から6月にかけて、沖縄県内のとある廃墟で、地元の少年たちが肝試し目的で侵入。
建物の壁を壊した際、旧紙幣「福沢諭吉」の顔が印刷された大量の1万円札が見つかりました。
その情報は瞬く間に少年たちの間に広まり、最終的には20人以上が関与。
廃墟に出入りし、現金を次々と持ち出しました。
その後、近隣住民の通報や警察の捜査により事件が発覚。
住居侵入や窃盗の容疑で捜査が進められています。
※画像はイメージです

関与した少年たちと“ゾンビたばこ”の衝撃
持ち出された現金の一部は、「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」の購入に使用されていたことが判明。
少年らは新車のバイクや18金のアクセサリーを買うだけでなく、MDMA(バツ)やコカイン(チャリ)にも手を染めていました。
「ゾンビたばこ」は2024年後半に沖縄で急速に拡散し、1本1〜2万円で闇取引されていたとされ、規制後は価格がさらに高騰。
今回の事件は、このドラッグ汚染の実態を社会に知らしめる契機となりました。
空き家の正体と「エスタブリッシュメント」が住む街の崩壊
事件の舞台となった空き家は、那覇市の中心地、県庁や国際通りからもほど近い高級住宅街に位置。
元は明治時代に広島から移住した実業家一族の邸宅で、20年以上前から空き家状態にありました。
近隣には、米軍嘉手納基地の土地を所有する富裕層や地元名士の邸宅もあり、まさに沖縄の「エスタブリッシュメント」が集う地域。
この地域で起きた事件に、住民らは大きなショックを受けています。
家庭環境と少年非行
関与した少年の中には、家庭に問題を抱える子どもも多数存在していたとされます。
ある少年の保護者が、自宅で隠されていた数百万円を発見し、警察に通報したことが事件発覚のきっかけに。
沖縄では全国平均を上回る子供の貧困率が社会問題となっており、今回の事件はその延長線上にある現象とも言えます。
支援の届かない家庭で育った少年たちは、簡単に非行へと足を踏み入れてしまったのです。
ネット上での反応と声
事件を報じた「琉球新報」の記事が公開されると、瞬く間にSNS上で拡散されました。
・「リアルゾンビ映画か?」
・「金があっても使い方が最悪」
など、驚きと怒り、悲しみが入り混じった声が多数投稿されました。
また、
・「なぜこんな大金が廃墟に?」
という点に注目するユーザーも多く、元所有者の財産管理や遺産相続の問題にも批判が集まっています。

まとめ
今回の事件は、単なる金銭窃盗事件ではなく、未成年による非行、薬物乱用、貧困、教育、家庭崩壊、そして空き家管理の不備という複数の社会課題を浮き彫りにしました。
沖縄という地域が抱える経済的・社会的な分断、そして若者の“居場所のなさ”が、このような事件の背景にあります。
社会全体で少年たちを支え、再発防止に取り組む姿勢が今、問われています。

コメント