北海道・積丹町で発生したクマ駆除をめぐるトラブルに終止符が打たれました。
町議会副議長の威圧的発言が発端となり、地元猟友会が1か月以上にわたって活動を停止。
地域の安全が脅かされる事態となっていましたが、副議長の謝罪と町・猟友会による対応マニュアルの策定により、11月13日から猟友会が活動を再開しました。
トラブルの発端
9月、積丹町で町議会副議長の私有地に設置された箱わなにクマがかかりました。
現場にはハンター9人と町職員3人が駆けつけ、安全確保のため副議長に離れるよう要請しました.
しかし、これに対して副議長は「誰にものを言ってるのよ?お前俺のこと知らねえのか?」といった威圧的な発言をしたと報じられています。
この対応を受けて猟友会は、安全が確保できないとして出動を拒否する判断を下しました。
クマによる被害が全国的に問題化する中、対応の遅れは地域住民にとって深刻な不安要素となりました。

1か月以上の沈黙と副議長が謝罪
10月以降、積丹町では猟友会の不在によってクマ駆除が困難な状況が続きました。
住民からは不安の声が相次ぎ、町側にも批判が寄せられていました。
そして11月11日、副議長が猟友会の支部長に直接謝罪文書を手渡しました。
これは、信頼を取り戻すための大きな1歩となり、翌12日夜には町長や役場職員、猟友会関係者による協議が行われ、具体的な再発防止策の検討が始まりました。
対応マニュアル策定と猟友会の活動再開
協議の結果、「ヒグマ捕獲対応マニュアル」が新たに策定されました。
マニュアルには、下記のようなルールが盛り込まれています。
・駆除現場に第三者が立ち入る際は、町職員が関与し、安全確保に努める
・猟友会の判断が尊重され、安全最優先で対応する
・トラブルの未然防止に向け、現場での指示系統を明確化
これにより、安全体制が整い、猟友会は11月13日から活動を正式に再開しました。
ネット上での反応と声
ネット上では、この問題に対して様々な反応が見られました。
・「猟友会の判断は妥当。命がけの仕事に敬意を払うべき」
・「副議長の発言は不適切。早く謝罪すべきだった」
・「ルールができたのは前進だが、今後の運用が重要」
地域の安全を支える猟友会と行政との信頼関係がいかに重要か、多くの声がそれを再認識させています。

まとめ
今回のトラブルは、単なる個人間の衝突にとどまらず、地域の安全や行政の信頼性にまで波及しました。
しかし、謝罪と協議、制度化という過程を経て、猟友会の活動は再開されました。
今後は、策定されたマニュアルが現場で確実に機能することが求められます。
また、同様の問題が他地域でも起こり得る中で、積丹町の取り組みは全国の自治体にとっても参考となるはずです。



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